アトピーのステロイドじゃない薬は?
Tue, Nov 01, 2022 12:28 AM
Amyアトピー性皮膚炎治療薬「コレクチム軟膏(デルゴシチニブ)」JAK阻害薬
コレクチム軟膏は、日本で開発されたアトピー性皮膚炎に対して効果を発揮することが期待される、世界初の非ステロイド性・外用JAK阻害薬です。 新たな有効成分含有のアトピー性皮膚炎の外用薬としては、1999年に発売されたプロトピック軟膏以来の新薬となります。
アレルギーについて
アトピー性皮膚炎の重症度は皮疹の面積と炎症の強さで分類されます。 ・軽症:面積にかかわらず皮膚に軽度の赤みや乾燥だけが認められる状態です。 ・中等症:強い炎症を伴う皮疹が体表面積のおよそ10%未満に認められる状態です。 ・重症:強い炎症を伴う皮疹が体表面積のおよそ10%以上で30%未満に認められる状態です。
【2022年発売】アトピー性皮膚炎の治療薬
●アトピー性皮膚炎の新規治療薬 2022年発売された治療薬には、モイゼルト軟膏(一般名ジファミラスト:2021年9月承認、2022年6月発売)、ミチーガ(一般名ネモリズマブ:2022年3月承認、2022年8月発売)があります。
プロトピック軟膏
ステロイド外用薬とプロトピック軟膏の違いは プロトピック軟膏はステロイド外用薬とは別の薬です。 体の過剰な免疫反応をおさえてアトピー性皮膚炎のかゆみや炎症をおさえます。 プロトピック軟膏の炎症をおさえる効果はミディアム(マイルド)クラス~ストロングクラスのステロイド外用薬と同じくらいです。
アトピーの新薬「オルミエント」
オルミエント錠は、アトピー性皮膚炎治療に使われている新しい飲み薬です。 バリシチニブとも呼ばれており、アトピー性皮膚炎によってお肌に炎症がある患者さんへ処方されます。 そもそも、アトピーは「サイトカイン」と呼ばれる細胞から細胞へ情報を伝達する物質が過剰に増加する中で起きるとされています。
オルミエント
15歳以上(高校生以降)の方のみ治療が可能です。 オルミエントを内服される方も、基本は外用治療を併用します。 また、内服が終了しても外用治療は継続していきますが、使用量が少なくなり、保湿剤のみで症状がコントロールできるようになる方もいらっしゃいます。
アトピー製皮膚炎の新しい塗り薬 モイゼルト軟膏
2022年6月1日に大塚製薬から「モイゼルト軟膏(一般名:ジファミラスト)」という、ステロイド外用剤、プロトピック軟膏、コレクチム軟膏といったこれまでの薬とは異なる作用機序を持つ新しいアトピー性皮膚炎の非ステロイド外用剤が発売されました。 モイゼルト軟膏はアトピー性皮膚炎に対する国内初の外用PDE4阻害剤です。
抗アレルギー薬「アレグラ(フェキソフェナジン)」
アレグラ(一般名:フェキソフェナジン塩酸塩)は、かゆみを伴う皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、じんま疹、 皮膚そう痒症、アトピー性皮膚炎)やアレルギー性鼻炎などに対して有効な飲み薬です。 かゆみや鼻炎の原因であるヒスタミンを抑制する働きがあり抗ヒスタミン薬とも呼ばれています。
アトピー脱ステロイドの経過と注意点 久保Dr.からのアドバイス
リバウンドはなぜ起きる? ステロイド等は皮膚の免疫細胞の活動(炎症)を抑え込んでいます。 このとき、抑え込まれた免疫細胞は力を蓄えながら耐えているのですが、脱ステ状態となると抑制が解かれて勢いよく活動を開始します。 たっぷり力を蓄えていたので炎症は激烈になり、皮膚は破壊されてしまいます。
プロトピック軟膏(タクロリムス)の危険性について
リンパ腫、皮膚がんのリスク極めて深刻です。 また塗布により血中濃度が上がるため腎障害を起こす可能性が高いため、重要な基本的注意という欄にあるプロトピック使用開始時期から2~4週間後に腎機能検査が必要とあり異常が認められた場合直ちに使用を中止し、腎障害に対し適切な処置を行う事とあります。